Dynamic Gait Index(DGI):19点以下なら転びやすいのか

Dynamic Gait Index(DGI):19点以下なら転びやすいのか

健康な70〜90歳の女性は、ある歩行の検査でだけ、同じ年代の男性より点数が低くなりました。立った姿勢でのバランスや、立ち上がって歩く時間を測る検査では、男女の成績は変わりませんでした。差は、おもに階段を上り下りする課題で生じていました。女性の半数は、その課題で手すりにつかまっていました。その検査には、手すりを使うと1点下げる決まりがあったのです⁠[1, 2]。

歩きながら8つの課題をこなすその検査を、Dynamic Gait Index(ダイナミック・ゲイト・インデックス、DGI)といいます。満点は24点で、19点以下が転びやすさの目安として使われてきました⁠[1, 3]。では、19点以下なら、だれでも転びやすいといえるのでしょうか。

この記事の要約(押すと開閉します)
  • 定義:歩く速さを変える、左右や上下を向く、障害物をまたぐといった8つの課題で、歩き方を変えられるかを評価する指標。各課題0〜3点、合計0〜24点で、所要時間は10分ほど
  • 生まれた経緯:Shumway-CookとWoollacottが、バランスに問題のある高齢者のために作り、1995年に示したと報告されている。のちに転んだ人を見分ける区切りが調べられ、天井効果や採点の分かりにくさに答えて、2004年に機能的歩行評価(FGA)、2013年に修正版が作られた
  • 測り方:6.1mの歩行路で、平地歩行、速さの変化、左右と上下を向いて歩く、歩いて振り返る、障害物をまたぐ・よける、階段の8課題を行い、ふつうの歩き方と速さを保てるかで採点する。手すりや補助具、介助の使用も点数に入る
  • 点数の目安:健康な人は60歳ごろまで満点に集まり、70歳代で急に下がる。歩行に補助具を使わない70〜90歳の健康な人の平均は22〜23点
  • 転んだ人を見分ける力:19点以下がよく使われるが、見分ける力は対象によって違う。地域の高齢者では、不自然な1件の研究を除いて計算すると、19点以下で転倒をくり返す可能性が高まるが、転倒をくり返した人の半分以上は20点以上だった。脳卒中では、決まった区切りは見つからなかった
  • 点数の変化の判断:脳卒中、パーキンソン病、バランスに障害がある高齢者の研究では合計点の信頼性が高く、おおよそ3〜4点以上の変化があれば、測定の誤差を超えた変化といえる
  • 限界:天井効果があり、地域の高齢者などでは満点に集まる人が多い。歩き方の乱れと、手すりや補助具、介助の使用が1つの点数にまとまる。前庭障害の人では、検者のあいだの合計点の一致が中等度とした研究がある
  • ほかの評価との使い分け:立った姿勢でのバランスを中心に見るBerg Balance Scale(BBS)とは、測るものが一部違うと考えられている。脳卒中で歩く力が高い人の違いはFGAで最もよくとらえられたという研究がある。障害物や階段を使わない4項目版、時間や、補助や介助の程度を分けて採点する修正版もある

DGIとは

DGIは、歩く速さを変える、左右や上下を向く、障害物をまたぐといった8つの課題で、歩き方を変えられるかを評価する指標です⁠[1]。課題はそれぞれ0〜3点で採点し、合計は0〜24点になります。点数が高いほど、課題に合わせてうまく歩けることを表します。所要時間は10分ほどです⁠[1]。

DGIは、バランスに問題のある高齢者のほか、前庭障害、脳卒中、パーキンソン病、多発性硬化症などの人に使われています⁠[1, 4]。前庭障害は、内耳で頭の動きや傾きを感じる前庭や半規管、その神経が傷つき、めまいやふらつきが起こる状態です。多発性硬化症は、脳や脊髄で、神経線維を包む髄鞘があちこちで傷つく病気です。

測りたい力を測れているかを、妥当性といいます。DGIの妥当性は、ほかのバランスや歩行の検査との関係で確かめられています。慢性期の脳卒中の25人では、ほかの4つの評価との相関の強さが0.68〜0.83でした⁠[5]。多発性硬化症の81人では、歩行の検査などとの相関の強さが0.58〜0.80で、この2か月に転んだと答えた人の点数は低くなりました⁠[6]。

DGIが生まれるまで

DGIは1995年に示されたとされ、そのあと転んだ人を見分ける区切りの点数が調べられました⁠[7, 8]。採点の問題に答える改良版も作られました⁠[9, 10]。図1に、主な出来事を示します。

DGIが生まれるまでの年表。各行に、そのとき問題になったことと、それに答えた方法を示す。1995年、Shumway-CookとWoollacottは、バランスに問題のある高齢者が課題の変化に合わせて歩き方を変えられるかを評価するために、8つの課題からなる24点満点のDGIを示したとされる。1997年、Shumway-Cookらは、地域の高齢者で転んだ人を見分けられるかを問い、19点以下という区切りを調べた。この2つは緑。2004年、Wrisleyらは、点数の差が出にくく採点しにくいという問題に対して、30点満点の機能的歩行評価(FGA)を作った。2013年、Shumway-Cookらは、採点が分かりにくく測れる範囲も狭いという問題に対して、64点満点の修正版を作った。この2つは灰色

図1 DGIが生まれるまでの主な出来事。矢印の左はそのとき問題になったこと、右はそれに答えた方法。緑は、いまのDGIの課題と、19点以下という区切りが調べられた段階、灰色は、DGIをもとに作られた別の検査

Shumway-Cook(シュムウェイ・クック)とWoollacott(ウーラコット)は、バランスに問題のある高齢者が、課題の変化に合わせて歩き方を変えられるかを評価し、記録しようとしました⁠[2, 4]。そこで2人は、ふつうの歩行に、速さの変化、首の動き、障害物、振り返り、階段を加えた8つの課題を組みました⁠[1]。DGIは、1995年に示されたと報告されています⁠[7]。

1997年には、Shumway-Cookらが、地域で暮らす高齢者44人で、転んだ人を見分ける区切りとして19点以下を調べました⁠[8, 11]。この区切りは、半年に2回以上転んだ人の59%と、転倒歴のない人の64%を正しく分けました⁠[1, 8]。のちの研究は、どちらの割合も高くないと指摘しています⁠[1]。

DGIには、のちの研究が挙げる問題が2つあります。1つは、歩行に障害がある人に使ったとき、点数の違いが出にくいことです。もう1つは、いくつかの課題の説明があいまいで、採点しにくいことです⁠[9]。

2004年には、Wrisley(リズリー)らが、これらの問題に答えて、DGIをもとに新しい検査を作りました⁠[9]。その検査が、Functional Gait Assessment(ファンクショナル・ゲイト・アセスメント、FGA)です⁠[12]。日本語では、機能的歩行評価と呼ばれます。ねらいは、信頼性を高め、DGIでみられうる天井効果を減らすことでした⁠[13]。

信頼性は、測り直したときや検者が変わったときに、点数がそろう程度のことです。天井効果は、多くの人が満点に集まり、それ以上の違いや改善を点数で示せなくなることです。

2013年には、Shumway-Cookらが、DGIの採点そのものを見直しました。もとの採点は、歩き方の乱れと、手すりや補助具、介助を要したかを、1つの点数にまとめていました。この採点は分かりにくく、また、DGIで測れる範囲は狭いという問題がありました⁠[10]。

修正版では、8つの課題はそのままに、時間、歩き方、補助や介助の程度を分けて採点します。課題ごとに、時間と歩き方は0〜3点、補助や介助の程度は0〜2点で、合計は0〜64点です⁠[7]。

8つの課題と0〜3点の採点は、いまも24点満点のDGIとして使われています⁠[14, 15]。19点以下という区切りは、1997年に地域の高齢者で調べられ、のちに前庭障害などの人でも調べられました⁠[3, 8]。改良版が答えようとした天井効果と、歩き方と補助を1つの点数にまとめる採点は、もとのDGIの限界として、いまも指摘されています⁠[7, 10, 16]。

DGIの測り方

DGIでは、6.1mの歩行路で8つの課題を行い、それぞれを0〜3点の4段階で採点します⁠[1, 17]。6.1mは、20フィートをメートルに直した長さです。ふつうに行えれば3点、重い障害があれば0点です。課題を表1に示します。

課題行うこと
1 平地歩行歩行路を歩く
2 速さを変えて歩く歩きながら、歩く速さを変える
3 左右を向いて歩く歩きながら、首を左右に向ける
4 上下を向いて歩く歩きながら、首を上下に向ける
5 歩いて振り返る歩いて、素早く向きを変えて止まる
6 障害物をまたぐ歩く途中で、靴箱をまたぐ
7 障害物をよけて回る歩く途中で、障害物の周りを回る
8 階段階段を上り下りする

表1 DGIの8つの課題。採点の基準の文言は載せていない(文献1、4、7をもとに作成)

採点では、ふつうの歩き方と速さを保ち、よろめいたり歩行路から外れたりせずに行えるかを見ます⁠[1]。採点には、手すりや補助具、介助を要したかも含まれます⁠[10]。たとえば階段の課題では、手すりを使うと1点下げる決まりです⁠[2]。DGIは、歩行補助具を使う人にも行われています⁠[5, 14]。

検査には、歩行路のほか、障害物、靴箱、階段を使います。ブラジルで翻訳版を確かめた研究では、ゴムのコーン2つと、長さ40cm、幅20cm、高さ15cmの靴箱を使いました⁠[4]。この研究は、物の大きさや環境に決まりがないことを問題にしています。例として、靴箱が大きいほど課題が難しくなることを挙げています⁠[4]。

DGIの点数の目安

健康な人のDGIは、60歳ごろまでは多くの人が満点で、70歳代で急に下がります。症状のない318人を年代ごとに比べた研究で、そう報告されています⁠[18]。健康な70〜90歳の278人では、平均は男性で23.3点、女性で22.5点でした⁠[1]。

病気や状態によって、点数の範囲は大きく違います。65歳を超え、転んだことや転びそうになったことがある42人では、平均12.9点で、範囲は3〜21点でした⁠[19]。慢性期の脳卒中の49人では、転んだことのない人が平均14.3点、転んだ人が11.9点でした⁠[14]。

DGIで転んだ人を見分ける力

DGIの19点以下という区切りは、対象によって、転んだ人を見分ける力が大きく違います⁠[6, 8]。転びやすいかを分ける区切りの点数を、カットオフ値といいます。

感度は、転んだ人のうち、区切り以下だった人の割合です。特異度は、転ばなかった人のうち、区切りを上回った人の割合です。感度が低いと転ぶ人を見落としやすく、特異度が低いと転ばない人まで転びやすいと判定しやすくなります。くわしくは、感度と特異度で説明しています。おもな報告を表2に示します。

対象区切りと、転んだ人を見分ける力
地域で暮らす高齢者結果の不自然な1件を除いた、のべ186人のまとめで、19点以下の感度は44%、特異度は89%。1件を含めると、感度68%、特異度34%⁠[8]
前庭障害247人で、19点以下の人は、20点以上の人より、半年のあいだに転んだと答えやすく、オッズ比は2.58⁠[3]。18点以下では感度70%、特異度51%⁠[20]
パーキンソン病45人で、それまでの研究の区切りを使うと、DGIを含むどの検査も感度が60%未満と低く、特異度は85%を超えた。区切りを見直すと、どの検査も感度が75%を超えた⁠[21]
多発性硬化症81人で、19点以下の感度は87%。19点以下の人のうち転んでいた人は50%⁠[6]。転んだ人とそうでない人をうまく見分けられなかった研究もある⁠[22]
脳卒中筆者が調べた範囲では、決まった区切りは見つからなかった。57人で16.5点を区切りにした研究がある一方⁠[23]、49人でDGIが転んだ人を見分ける有意な手がかりにならなかった研究もある⁠[14]

表2 DGIの区切りと、転んだ人を見分ける力の報告の例(各文献をもとに作成)

地域で暮らす高齢者の研究をまとめた報告では、検査の前の確率を30%と仮定し、DGIの点数がわかったあとで転倒をくり返す確率を計算しています。まとめた研究のうち1件は、平均点と区切りの結果が合わない、不自然なものでした。そこで著者らは、この1件を除いて計算し直しました⁠[8]。

除いたあとの計算では、19点以下の人で転倒をくり返す確率は63%に上がり、20点以上の人では20%に下がりました⁠[8](図2)。1件を含めたままの計算では、19点以下の人で30%、20点以上の人で28%となり、検査の前の30%からほとんど動きませんでした⁠[8]。

地域で暮らす高齢者で、転倒をくり返す確率を、検査の前は30%と仮定したときの棒グラフ。結果の不自然な1件の研究を除いた計算で、DGIが19点以下の人では63%、20点以上の人では20%

図2 地域で暮らす高齢者で、DGIの点数から転倒をくり返す確率を見積もった値(文献8をもとに作成)。結果の不自然な1件の研究を除いた計算で、検査の前の確率を30%と仮定したとき、19点以下の人では63%、20点以上の人では20%になる

1件を除いた計算では、地域の高齢者で19点以下なら転倒をくり返す可能性は高まりますが、転倒をくり返した人の半分以上は20点以上でした。このまとめの感度は44%でした(表2)。著者らは、のべ186人のまとめで推定の幅が広いため、慎重に解釈するよう述べています⁠[8]。

多発性硬化症では、地域の高齢者よりも見落としが少なめでした。81人の研究で、19点以下という区切りは、転んだ人の87%を見つけました。一方で、19点以下の人の半分は転んでいませんでした⁠[6]。同じ19点以下という区切りで、地域の高齢者では1件を除いた計算で見落としが半分を超え、多発性硬化症では19点以下の人の半分が転んでいませんでした。

地域の高齢者の転倒の危険を判断する検査のうち、根拠が最もそろった3つに、DGIは入っていません⁠[8]。同じまとめの報告が挙げた3つは、次のとおりです。1つ目は、Berg Balance Scale (BBS)(バーグ・バランス・スケール)の50点以下です。2つ目は、Timed Up and Go(TUG)(タイムド・アップ・アンド・ゴー)の12秒以上です。3つ目は、5回の立ち座りにかかる時間の12秒以上です。

DGIの点数の変化を判断する目安

DGIでは、おおよそ3〜4点以上の変化があれば、測定の誤差を超えた変化といえます⁠[19, 24, 25]。合計点の信頼性は、脳卒中、パーキンソン病、バランスに障害がある高齢者の研究で高いと報告されています⁠[5, 24, 26]。

信頼性の指標の1つに、級内相関係数(ICC)があります。測り直したときに値がどれだけそろうかを表し、1に近いほどよくそろいます。慢性期の脳卒中の25人では、3日あけた測り直しでも、2人の検者のあいだでも、ICCは0.96でした⁠[5]。パーキンソン病の72人では、約14日あけた測り直しのICCが0.84でした⁠[24]。

最小可検変化量(MDC)は、測り直したときの誤差を超えたといえる、最小の変化の大きさです。DGIのMDCは、パーキンソン病の72人で2.9点でした⁠[24]。転んだことや転びそうになったことがある高齢者42人でも、2.9点でした⁠[19]。前庭障害などの326人では4点でした⁠[25]。

デンマークの研究者たちは、バランスに障害がある高齢者について、本当の改善とみなせる点数を示しています。入院中の人なら3点、地域で暮らす人なら4点です⁠[26]。

患者にとって意味のある変化の大きさを、臨床的に意味のある最小差(MCID)といいます。DGIのMCIDを、患者の評価などの外部の基準と照らし合わせて求めた研究は、筆者が調べた範囲では見つかりませんでした。地域の高齢者の研究も、その方法での値は出せなかったと報告しています⁠[27]。

前庭障害などの研究では、4点の変化が、バランスへの自信の改善や、めまいによる生活の支障の改善と関係していました⁠[25]。

DGIの限界

DGIの限界の1つは天井効果で、地域の高齢者などでは満点に集まる人が多く、小さな違いや改善をとらえにくくなります⁠[16, 27]。地域で暮らす65歳以上の187人では、40.3%が満点でした⁠[16]。機能に制限がある地域の高齢者111人では、DGIの天井効果はBBSより強くみられました。天井効果は、制限が中等度から重度の人にもみられました⁠[27]。

前庭障害などで運動療法を受けた人では、終了時に半数近くが、DGIでもFGAでも満点でした。研究者たちは、もっと難しい歩行の評価を作る必要があると述べています⁠[25]。

もう1つの限界は、歩き方の乱れと、手すりや補助具、介助の使用が、1つの点数にまとまることです⁠[10]。階段の課題では、歩き方に乱れがない人の点数も、手すりを使えば下がることになります⁠[2]。先の278人の研究では、階段で手すりを使った人は、女性で50.6%、男性で19.6%でした。研究者たちは、女性が階段に自信をもてないことが、手すりを使う理由かもしれないと考えています⁠[1]。

前庭障害の人の研究では、検者のあいだの合計点の一致は中等度と判断されました。この研究では、30人の歩行を、2人の理学療法士が同時に採点しました。課題ごとの一致の程度は、低いものから高いものまでばらつきました。研究者たちは、十分に高い信頼性が示されていないため、この対象ではいまのところ慎重に使うよう述べています⁠[28]。

日本では、前庭障害の人の研究などで使われています⁠[15]。ただし、日本語版の信頼性と妥当性を確かめた研究は、筆者が調べた範囲では見つかりませんでした。

DGIとほかの評価との使い分け

DGIは歩きながら歩き方を変える力を見る検査で、立った姿勢でのバランスを中心に見るBBSとは、測るものが一部違うと考えられています⁠[10, 14, 29]。前庭障害の70人では、DGIとBBSの相関係数は0.71で、転びやすいかの判定は63%で一致しました。研究者たちは、相関が完全でないことから、2つの検査はバランスの別の面を測っていると考えています⁠[29]。

FGAは、DGIの7つの課題に、足の幅を狭めて歩く、目を閉じて歩く、後ろ向きに歩くという3つを加えた検査です。障害物をよけて回る課題は除かれ、10課題で30点満点です⁠[9]。

4項目版のDGIは、障害物や階段を使わない最初の4つの課題からなります。平地歩行、速さの変化、左右を向いて歩く、上下を向いて歩くの4つです。バランスや前庭の障害がある人で、4項目版は、課題どうしの点数のまとまりと、障害のある人や転んだ人を見分ける力が、8項目版と同じかそれ以上でした⁠[30]。一方、健康な高齢者では階段の課題が男女の違いをとらえたことから、階段を除くことに疑問を示す研究もあります⁠[1]。

脳卒中の外来患者で、DGI、4項目版のDGI、FGAの3つを比べた研究があります。最低点や満点に集まる人は、FGAで最も少なくなりました。研究者たちは、歩く力が高い脳卒中の人を見分ける力は、FGAが最もよいと述べています⁠[31]。

時間や、補助や介助の程度を分けて見るには、64点満点の修正版があります⁠[7, 10]。修正版は点数の範囲がもとのDGIと違うため、24点満点のDGIの区切りである19点は当てはまりません。

まとめ

DGIは、まっすぐ歩けるかだけでなく、速さを変える、左右や上下を向く、物をまたぐといった、日常の歩行で起こる変化に合わせて歩けるかを点数にしました。19点以下という区切りで転んだ人を見分ける力は、対象によって違います。地域の高齢者では、1件を除いた計算で、19点以下なら転倒をくり返す可能性が高まりますが、20点以上で転倒をくり返す人も少なくありません。

点数の低さには、歩き方の乱れだけでなく、手すりや補助具、介助の使用も表れます。健康な人や歩く力が高い人では、点数が満点に集まりやすくなります。改良版は、この天井効果や、採点の分かりにくさ、測れる範囲の狭さに答えて作られました。一人の点数の変化は、3〜4点ほどの測定の誤差を超えたかどうかが、判断の目安になります。

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参考文献

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