ハムストリングスの機能と役割


こんにちはCharcot(@StudyCH)です。

ハムストリングスは大腿二頭筋(厳密には長頭のみ)、半腱様筋、半膜様筋から構成されていて、主に膝関節の屈曲に作用します。

ここではハムストリングスを構成する各筋にわけて作用を説明して、全体としての機能や役割についてもお話しします。

大腿二頭筋

大腿二頭筋は大腿後面の外側に位置する筋です。長頭と短頭とがあり、それぞれ別々の場所から起始しますが、同じ場所に停止します。膝関節屈曲位で腓骨頭近位に腱を触診することができます。

以下に、大腿二頭筋の起始、停止、神経支配および作用をまとめます。

起始:
(長頭)坐骨結節内側面
(短頭)大腿骨粗線の外側唇,外側顆上線近位1/2,外側筋間中隔

停止:腓骨頭,外側側副靱帯,脛骨外側顆

神経支配:
(長頭)坐骨神経の脛骨神経部
(短頭)坐骨神経の総腓骨神経部(L5,S1-2)

作用:膝関節屈曲,股関節伸展,股関節外旋

主な作用は膝関節の屈曲です。大腿二頭筋は膝関節の外側に停止するため、外旋を伴う膝関節の屈曲に作用するといわれています。また、股関節の伸展や外旋にも作用します。股関節の伸展に短頭は関与しないといわれています。

ハムストリングスの由来をたどると、坐骨結節から起こる筋の総称といえるので、本来大腿二頭筋の短頭はハムストリングスに含まれないことになります。

半腱様筋

半腱様筋は大腿後面の内側に位置する筋です。膝関節内側部に位置する筋のなかでも最も外側に付着しています。鵞足でもっとも膨隆している筋です。

以下に、半腱様筋の起始、停止、神経支配および作用をまとめます。

起始:坐骨結節の下部と内側面

停止:鵞足を形成して脛骨内側面の近位部に付着

神経支配:坐骨神経の脛骨神経部(L5,S1-2)

作用:膝関節屈曲,膝関節内旋,股関節伸展,股関節内旋

主な作用は膝関節の屈曲です。半腱様筋は膝関節の内側に停止するため、内旋を伴う膝関節の屈曲に作用するといわれています。また、股関節の伸展や内旋にも作用します。

半膜様筋

半膜様筋は大腿後面の内側に位置する筋です。半腱様筋の後面に広がって位置しているため、半腱様筋腱の両側で触診できます。

以下に、半膜様筋の起始、停止、神経支配および作用をまとめます。

起始:坐骨結節の外側面

停止:脛骨内側顆の後面と内側面

神経支配:坐骨神経の脛骨神経部(L5,S1-2)

作用:膝関節屈曲,膝関節内旋,股関節伸展,股関節内旋

主な作用は膝関節の屈曲です。半膜様筋は膝関節の内側に停止するため、内旋を伴う膝関節の屈曲に作用するといわれています。また、半腱様筋と同様に股関節の伸展や内旋にも作用します。

ハムストリングス全体としての役割

ハムストリングス全体として膝関節の屈曲と股関節の伸展に強力に関与します。特に股関節伸展の作用は想像以上です。

ハムストリングスを人為的に麻痺させた研究によって股関節伸展筋力の30〜50%程度を担っていることが分かっています。

また、ハムストリングスには膝関節の安定性にも関与しています。ハムストリングスは大腿骨に対しての脛骨の前方引き出しの制動の役割を担っています。

これは本来、前十字靭帯の役割ですが、ハムストリングスも補助的に作用します。

まとめ

ハムストリングスは多くの日常生活動作に関わるばかりか、スポーツにおいても重要な筋群です。これらの筋群は、二関節筋として膝関節の屈曲ばかりか、股関節の伸展にも強力に作用します。

また、膝関節の安定化にも寄与していて、前十字靭帯の補助機構として働きます。スポーツ障害の患者や、膝関節障害の患者に対してハムストリングスの機能を詳細に評価する必要性がありそうです。

それでは皆さまの学習がより良いものになることを願って。

Charcot(@StudyCH)でした。All the best。

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