上肢の関節可動域測定(評価)

関節可動域測定 評価


 上肢の可動域測定について参考角度や基本軸・移動軸をまとめました。記事の最後に配布用PDFリンクも設置しましたので,必要な方はご自由にダウンロードして下さい。

目次

  1. 肩甲帯の可動域測定
  2. 肩関節(肩甲帯,肩甲上腕関節含む)の関節可動域測定
  3. 肘関節と前腕の関節可動域測定 
  4. 手関節の可動域測定 
  5. 母指の関節可動域測定 
  6. 手指の関節可動域測定 
  7. コメント

肩甲帯の関節可動域測定


運動方向
参考角度
基本軸
移動軸
注意点
屈曲
20°
両側の肩峰を結ぶ線 頭頂と肩峰を結ぶ線

伸展
挙上
肩峰と胸骨上縁を結ぶ線 前方から測定する.
引き下げ
10°



肩関節(肩甲帯,肩甲上腕関節含む)の関節可動域測定

運動方向
参考角度
基本軸
移動軸
注意点
屈曲
180°
肩峰を通る床への垂直線 上腕骨 前腕は中間位.
体幹を固定して脊柱が前後屈しないようにする
伸展
50°
外転
180°
外転90°以上になったら
前腕を回外し,体幹が側屈しないようにする.
内転
外旋
60°
肘を通る前額面への垂直線 尺骨 上腕骨を体幹につけ,肘関 節を90°屈曲する.
前腕は中間位 .
内旋
80°
水平屈曲
135°
肩峰を通る矢状面への垂直線 上腕骨 肩関節90°外転位. 
水平伸展
30°


肘関節と前腕の関節可動域測定

運動方向
参考角度
基本軸
移動軸
注意点
屈曲
145°
上腕骨 橈骨 前腕回外位.
伸展
回内
90°
上腕骨 手指を伸展した手掌面 肩の回旋が入らないように肘関節90°屈曲位.
回外
90°


手関節の可動域測定

運動方向
参考角度
基本軸
移動軸
注意点
屈曲
(掌屈)
90°
橈骨 第2中手骨 前腕中間位.

伸展
(背屈)
70°
橈屈
25°
前腕の中央線 第3中手骨 前腕回内位.
尺屈
55°


母指の関節可動域測定

運動方向
参考角度
基本軸
移動軸
注意点
橈側外転 
60°
示指(橈骨の 延長上) 母指 運動は手掌面.
原則として手指の背側に角度計を当てる.
尺側内転 
掌側外転 
90°
運動は手掌面に直角な面とする.
掌側内転 
屈曲(MCP) 
60°
第1中手骨  第1基節骨 

伸展(MCP) 
10°
屈曲(IP) 
80°
第1基節骨  第1末節骨 

伸展(IP) 
10°


手指の関節可動域測定

運動方向
参考角度
基本軸
移動軸
注意点
屈曲(MCP) 
90°
第2〜5中手骨 第2〜5基節骨 運動は手掌面.
原則として手指の背側に角度計を当てる.
伸展(MCP) 
45°
屈曲(PIP) 
100°
第2〜5基節骨 第2〜5中節骨 運動は手掌面に直角な面とする.
伸展(PIP)  
屈曲(DIP)  
80°
第2〜5中節骨 第2〜5末節骨 DIPは10°の過伸展をとりうる. 
伸展(DIP) 
外転 
80°
第3中手骨延長線 第2,4,5指軸 中指の運動は橈側外転,尺側外転とする.
内転 
10°

コメント

 参考角度は一般的な平均値なので,全ての患者さんに当てはまるわけではありません。特に,今回取り上げた肩関節は可動域に個体差が生じやすい関節の一つです。個体差があると理解した上で,おおよその目安を知っておくことは,初見の患者さんに対して丁寧なアプローチを可能にして,形態・機能異常を発見しやすくしてくれます。国家試験を通ってしまえば振り返ることの必要性が乏しくなる内容ではありますが,基本はしっかりとおさえておきましょう。

配布用PDF:関節可動域測定(上肢)

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*この記事は,リハビリテーションに関する理解・知識を深めるためのものであり,特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。


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